LACになんか起こった。
おはようございます。
ワシントンウィザーズのファンをやらせてもらっているやまもとです。
普段は
やまもとの地獄の沙汰もD.C.次第! | Podcast on Spotify
っていうPodcastを細々と運営してます。ウィザーズのことばっか適当に話してるだけです。
そちらもお暇な時ぜひお願い致します。
…さて。
23-24シーズンも開幕して大体2週間くらい経とうとしてます。
近いうちにPodcastもやりますが、ウィザーズは順調にタンクしてます()
どんな感じかというと、スタメンが弱くてベンチが頑張ってる。
まあ絶対勝てないし、かといってクリバリやキスパ、あとスタメンだけどデニたちが頑張っているところは見れるっていう、負けが込むシーズンにしても、結構満足いってます。
特にデニが役割増えてて面白いですね。トランジションもそうだし、ドライブも強いし、スリーもなんとなく良くなっている気がする。
(今日は無茶苦茶外してたけど)
…まあ、ウィザーズについてはPodcast録ってからゆっくり書きます。
まだスト6の記事も書き途中ですが、今日はちょっとこうネガティブな話題なんですが、他チームのことを書いていこうと思います。
まあなにかというと…
こいつ。
僕が大好きなラッセルウェストブルックを取り巻く現在の環境についてです。
ウェストブルックは失意の中レイカーズを去り、その後なんやかんやあってクリッパーズへ移籍、再起と優勝を賭けて23-24シーズンを迎えました。
クリッパーズの出来は、ひいき目抜きにしても上々だったと思います。
本当に優勝を目指していいチームなのではないか?と思ってしまうほど。
開幕して3試合しかしておりませんが、LACのスタメンの10月のNETRTGは+38。
これはミニッツ上位50組の中で一番の数字でした。
確かに、相手はブレイザーズ、スパーズ、ジャズ。コンテンダーではないかもしれません。ジャズには負けました。
でも、本当に弱いと思った人間はこの世に何人いたのか?
ダブルエースを軸にした強力なオフェンス、スイッチを多用するギャップの少ないディフェンス。
僕はLACはひょっとしたらひょっとするかも。本気でそう思っていました。
少なくとも、オフシーズンにチームとして準備を重ねていた中での結果であり、決してパニックになる要素はなかった。
あるはずはなかったのです。
しかし、クリッパーズは動いてしまいました。
指名権と、DFの要でありスポットアップシュートの名手を二人手放してまで、大型選手を補強してしまいました。
ジェームズハーデン。
かつてヒューストンロケッツで何度もGSWと優勝を争い、MVPも獲得した往年の名スコアラーです。
その実力は折り紙付き。
このリーグにジェームズハーデンの実力を疑う者はいません。
しかし、僕は正直
え?
って思いました。
それはなんでなのか、ちょいちょい書いていこうと思います。
■クリッパーズっていうチームの特徴
前置きですが、僕はクリッパーズはそんなに追っかけてなかったので、ちょっと印象で語っている面もあると思います。そこはご了承ください。
僕の印象では、これまでのクリッパーズは、ダブルエースのアイソとPnRを中心に、周りの優秀なスポットアップシューターを活かしていくというチームであると考えてました。オフボールはそんなに動きません。どちらかというとどこにシューターを立たせるか?のほうが重要そうなチームでした。
とりあえず過去数年のLACのPlaytypeとペースがこちら。
スポットアップの比率が大きめになるのはどのチームも共通ですが、クリッパーズはFREQ%でいえばどの年も上位です。
アイソも同様に上位。PnRは中間くらいです。
逆にトランジションはかなり少なく、ペースは下から数えた方が良い。
攻撃しまくるというよりは、ペースを抑え、ダブルエースのハーフコートでの得点力を最大化するために優秀なスポットアップシューターをそろえ、有効活用していくチームだったといえます。
実際、このチームの作り方は強かったと思います。
怪我人出しながらもカンファレンスファイナルいったわけだし。あの年のポールジョージすごかったよね。カワイがいれば…って思っちゃったし。
しかしながら、これくらいの時期のLACってなんか不穏な報道が多かったんですよね。ポールジョージとカワイレナードを特別視しすぎるチームの運営に嫌気の差した選手が言い合いになったとか。(確かハレルとかだったかな?)
ちょくちょくまとまりの薄さを指摘されるようなチームだったと記憶してます。
んで、なんやかんやあって、ポールジョージがちょうどLALからトレードされたラスをリクルートして、ラスが入ってきます。
本音をいうと、この時は仮にも自分の力でチームをカンファレンスファイナルまで連れて行った大エースが評価爆下げしたラスをリーダーシップが云々いってリクルートしてるのは相当な違和感があったのですが、まあ今シーズンの頭の出来を見れば正解だったのでしょう。
とはいえ、ラスを獲得したことによって、ちょっとした問題が起きます。
まあ問題というか、ラスの特徴からしてそりゃそうだろという気しかしないんだけど。
ラスはシュートが下手です。
現代バスケではPnRをやらせるのはそんなに得策ではないです。全部アンダーされちゃうし。
んでもって、ダブルエースのアイソをやらせるためのスペースを広げるスポットアップシューターとして使うのは、ちょっと無理があります。
ドライブするとき邪魔そう。ウィークサイドならまだしも、ねえ。
つまり、これまでのクリッパーズの特徴のままバスケをするにはあまりにも不向きな選手なのです。
その代わり、ラスはターンオーバーは多いけど、パスは普通に上手いです。
オフボールで動けばパスを供給してくれます。
また、ボールをプッシュさせれば天下一品です。
トランジションで一緒に走ってくれる選手と一緒なら大きな効力を放つプレイスタイルです。
なので、クリッパーズはオフシーズン、プレイスタイルを変えるために準備をしてきました。
NBA公式サイトのPlaytypeは期間指定できなかったので、ハーデンが入ってからのデータが混ざってしまっていますが、それでも違いは結構出てます。
ペースは開幕直後の3試合の物です。
ペースはこれまで100にのらなかったですが101でリーグ上位、またトランジションが全体の19%を占めるようになってます。
そしてスポットアップとPnRは少なくなり、代わりにカットやオフスクリーンが多くなっている。
それでいて、ダブルエースのアイソが一番の軸であることに変わりはありませんでした。
データを見るだけでも、これまでのバスケを見直し、ラスを受け入れ、アジャストしてきていたと言えるでしょう。
実際観ててもポジョもカワイも良く動くようになってたし、観ていて気持ちがいいバスケをしていました。
ラスファンとしては本当にありがたいことです。
またDFも、ズバッツ以外は上背はないのですが、カワイ、ポールジョージ、コビントンといったDFの名手のスイッチ多用のディフェンスは強力で、DFのローテがいつまでもどこまでも怪しいラスの尻拭いもしつつ、またラスもへたくそながら懸命にスティールを狙ったり、うまく隠せていたと思います。
10月のDFRTGはスモールサンプルとはいえ102.2。リーグ1位です。
正直、パニックになる理由は何一つなかったと思っています。
何より、本当にチームの雰囲気が最高だった。同じ方向を向いている感じが最高でした。
普通さ、いくら元MVPっつってもあそこまでボコボコにバッシングされた5Mのバイアウト選手をあんな風に受け入れてくれないよ。
それはきっとラスの人格と、ルーHCのマネジメント、選手たちの性格の素直さが可能にしてくれてたんだと思います。
If Ty Lue missed the free throw, practice was over. If he made it, everyone had to run.
— Joey Linn (@joeylinn_) 2023年10月14日
Good vibes to end Clippers practice. pic.twitter.com/oH5bc829Es
一番のお気に入りはこれ。
…戻りたい、この時に。
しかし、現実は残酷。クリッパーズはハーデン獲得に動いてしまいます。
■ハーデンが来てからの問題点
ハーデンはとんでもないプレイヤーで、NBAの歴史を紐解いてみても、彼以上のアイソレーションの強力さを兼ね備えているプレイヤーは少ないでしょう。
先にも書きましたが、ハーデンの実力を疑う人間はいないと思います。
ただ、やはりクリッパーズへの移籍は苦しいと思ってしまいます。
理由はいくつかあるんですけど、ひとつは放出したプレイヤー。
ハーデンの獲得のためにコビントン、バトゥム、マーティンJr、モリスを放出しました。
モリスはLACでの出場はありませんでしたが、コビントンはスターティングメンバ―として、DFでも重要な役目を負っていました。
バトゥムはサイズもあり、またLACでもアウトサイドシューターの一角を担っている存在。
2人はLACのDFラインでも大きな役割を持っていたと思います。
それが、今は明確にDFがよくわかんなくなってます。
ラスもラスで相変わらず勝手にスイッチしまくってる気がするし、ハーデンとラスのところなんか無言でスイッチしたりしてるから、マジでひやひやする。
少なくともハーデンとラス並べてDF上でいいことは絶対ないと思います。
また、LACはもともとリバウンドが弱いチームなのですが、トレード後もやはり低いままとなっています。
■ここ4試合の対戦相手…NYK、BRK、DAL、MEM
・10月からここ4試合のリバウンド数の変化…43.3→42.5
・同じくOPP OFREB%の変化…29.3%→35.8%
正直コビントンとバトゥムもそんなにリバウンドを抑えていたわけでもないのですし、ここ4試合のNYKとBRKはリバウンドはしっかり押さえるチームなのでこれをトレードのせいというのはかわいそうなのですが、それにしてもMEMは決して強くないのです。
そのチームにリバウンドを抑えられまくってたのはなんかちょっと…。
まあそんなこんなで、DFが全くよくないです。
DFRTGもダダ下がり。
■10月とこの4試合のDFRTGの変化
102.2→118.6
確かに、10月のチームと比較するのはフェアじゃないです。それはそうです。というかNETRTG自体参考みたいなもんだと思うし。
でも、正直試合を見ればわかると思うんだ。全然違うんですほんとに。
次の理由に、オフェンス。
ハーデンはオフェンスの選手ですが、オフェンスも悪化してます。
■10月とここ4試合のOFRTGの変化
118.4→106.9
■ここ4試合の総得点数
11/7 NYK 97点
11/9 BRK 93点
11/11 DAL 126点
11/13 MEM 101点
■ハーデン加入前とここ4試合のFG%の変化
48.6%→45.1%
単純にシュートが入っていないだけ、ともいえるんですけど、個人的にはそもそも内容が良くないと思うんです。
っていうのも、先に書きましたが、LACはそれまでのスポットアップ多用のオフェンスから、ペースアップとオフボールを追加したオフェンスへスタイルを変更していました。
ケナードも昨季放出し、スポットアップシューター当時と比べれば少なく、バトゥムやコビントン、マンくらいだったのですが、そんな数少ない彼らのうち二人を放出。
そこに、アイソとPnRが好きなハーデンが入ってきたのです。
まあ要は、スタイルを変える前に、しかも選手がそろってた時にきたら強かったであろうハーデンを今連れてきちゃったわけです。
そりゃ、無理です。
まずラスのスポットアップは今のところ一応PPPは1.09くらいはあるとはいえ、もちろん得策じゃないし、ノンシューター扱いが定石です。
そんな中ハーデン、カワイ、ポジョがアイソしようとしても、そりゃあ二年前のようにうまくは行きません。
じゃあ今季準備してきたようにハーデンも走らせよう、という話にもなるんですが、そもそもハーデンはこの3年間、ペースが100を超えるチームでやってません。
ついでに、ハーデンはオフボールでは全然動きません。
ハーデンをハンドラーにしてラスを動かそうにも、ラスもそんなにうまくありません。それでも最近は結構懸命にスクリーンかけたりカッティングしたりしてますが、そもそもガードの選手ってこともあって割と限界があります。
というわけで、今んとこあんまりシナジーを感じません()
PG13とカワイが懸命にスポットアップやカッティングしますが、やはり前のようにうまくいきません。
今日の試合でもPG13が終盤ハンドラーしたりしてましたが、ハーデンが思ったよりC&Sが出来ないので、やはり最大化してるとは思えません。
恐らく時間がかかるでしょう。
ただ、時間をかけて熟成したところで、はたまたラスとハーデンを並べないようにしたところで。
そもそものところこの層で優勝できるとは思えないんです。
■んじゃこれからどうすりゃええねん?
正直僕は素人なんでわかりません。
ルーHCが色々試してますし、彼を信じるほかないのですが、僕は一番手っ取り早いのはラスをシックスマンにして、ハーデンにボール持たせて、カワイとPG13が2番手3番手にすることかなとか思ってます。
ラスはLALでシックスマンやってますし、ハーデンがペース早いのに慣れるよりはすぐに着手できそう。
カワイとPG13はハーデンからのボールの供給があればいくらでもうまくできそうだし。
なんとなくは、そう思います。
■なんとか盛り返せクリッパーズ!
もうね、今季はウィザーズがタンクだから、ラスのいるチームにはぼこぼこに勝ってほしいんです!
重ね重ね書いてますが、ハーデンは本当にとんでもない選手なので、まだ希望はあると思います。
大丈夫だ、あんなにうまいんだから。
もしどうしてもだめそうならラスハーデンカワイポジョマンでウルトラマイクロボールやろうぜ()
…おわり!